理想の司書像

アニマシオンを職員の間で広めよう!

アニマシオンは幼児のためだけに有効なのではない。図書館職員にこそ必要なのだ。

もっとも京都精華大学の情報館のように職員の応対がすばらしい図書館には一切必要ない。必要なのは左京図書館や京都府立図書館などの図書館だ。


まず職員が、人物設定をしたうえでその人物になりきってみる。検索の仕方を知らない老人、耳の不自由な人、多感な思春期の若者、など。

あらかじめ利用者が図書館から感じる不満や要望や賞賛などをインタビューなどを通じて取得しておく。それらの挿絵を作る。

挿絵を前に職員がそれぞれのロールプレイングをする。私は利用者の役、あなたは職員の役、というふうに。

長尾浩副館長の役を演じてもいいだろう。恫喝口調で利用者に怒鳴りつける。それを演じる役がいて、それに対する反応を別の職員が追体験する。

高井主任の役を演じるのもいいアニマシオンになるだろう。OPACの仕方を尋ねても、気乗りのしない態度で、すぐに立ち去ろうとする職員を演じる。これは こうすべきじゃないでしょうか、との利用者の声に対しては不可解な笑いをするだけで何も答えず立ち去る。それに対する利用者を別の職員が演じる。

非正規職員の長谷川さんの役を演じるのもいいアニマシオンになるだろう。利用者役の職員が、予約取り置き本を職員にお願いする。このうち何冊だけ今日貸し 出しをお願いします、という時間も与えず、すべての本を貸し出し処理しようとする。もちろん笑顔はいっさいなしだ。「はやく仕事終われ!」と言わんばかり に退屈そうに演じる。

京都市立図書館の場合にはいったんバーコードで貸し出し処理をしても、やり直しができる。しかしやり直しのできず、いったん貸し出し処理をした資料は取り消せない図書館もあるようだ。その場合のロールプレイもする。

長谷川さんと対照的な糸井さんの役も演じてみよう。糸井さんは、常に利用者の反応を観察する。前回利用者が「予約取り置き本のうち、今日はこの本だけをお 願いします」と言うのを覚えていて、次にはそう対応する。「全部借りられますか?」しかし長谷川さんはいつまでたっても学習しない。

丸尾さんの役を演じるのもいい。貸し出しを行った後、利用者が後ろを向いたらすぐ別の職員にひそひそ話しをするのだ。後ろを向かなくても、利用者の視線の範囲にあるときでも平気で他の職員にひそひそ話しをする。

またレファレンスの際、レファレンス質問を聞いただけでなにもインタラクションせようとせず、ただ伝えておきますとだけ答える。もちろん気乗りのしなさそうな態度でだ。ちなみに丸尾さんは常勤職員で、レファレンスも当然仕事の範囲のはずだ。

これと対照的な役の司書も演じる。たとえば精華大学の中嶋さんみたいに、ピチピチ生き生きとしたレファ女を演じる。笑顔満載で、質問内容を明らかに、より 具体的にするためにインタラクションする。地球温暖化人為説に関する質問で、中嶋さん役の職員が「ペットボトルを燃やさないように分別してもエコにはなら ないと説く人もいます」と言って質問者の「武田なんとかという人の本は読みました。それ以外の著者の本が知りたい」という答えを引き出す見事なレファ女ぶ りを演じる。

それと対照的な司書も演じる。電話でレファを受け付ける職員の役だ。「参考資料やデータベースが充実している右京中央図書館にかけてほしかった」と嫌そうに話す職員の役を演じる。

アスニーの総務課の電話受付の職員の役もいいだろう。夕方5時以降に電話して課長補佐との会話をお願いすると、「次回からは(課長補佐のいる)5時以前にかけてください」と迷惑そうに言う。電話の内容が図書館の職員への不満だとわかると態度が豹変する職員のひとりだ。

こういった役割を演じる。それに対する感想を皆で語り合う。

こういった具体的な演技をすることで、利用者本位の図書館へと進化できるのだ。

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日本の図書館職員には assertive training が必要だろう

BNE のカタロゴ(日本のNDL-OPACに相当するスペイン国立図書館のOPAC)で司書のための本を探していて面白いタイトルの本を見つけた。The Assertive Librarian という本だ。「図書館員」と"assertive" は珍しい組み合わせだから面白い。

この本は、やはりアメリカらしく、図書館員に assertive になるよう解説した How to 本だ。アメリカでは assertive であることが理想とされている。こういった本が存在するということが驚異で、日本ではたとえばJLAがこういった本を刊行するなど想像できない。日本では 職員は上司の言ったことをはいはいと素直に実行し、自分の意見を言わないのが理想だからだ。

地方公務員法にも「上司の指示を忠実に守れ」とは書いてあるが「上司に言われなくても自発的に動き、提案し、より効果的な組織運営となるために必要なアイ デアをどんどん提案するよう心がけよ」とは一言も書いていない。したがって、passive な職員が理想とされ、assertive な職員はうっとおしがられる。組織内がそんなことだから、仮に市民から提案がなされても、迷惑がったり「伝えておきます」がせいいっぱいの言葉だったりす る。

assertive という言葉になじみのない方に解説すると、assertive のほかの人格類型には passive と aggressive がある。aggressive な人の典型が、京都市立図書館の職員にたとえて言えば左京図書館館長の横山のように怖い顔をして顔をぬーっと近づけてきたり、副館長の長尾のように恫喝口 調で話しかけて顔も横山と同じくブァーッと近づけてきたりする輩だ。passive な人は日本の図書館員にはたくさんいるから例には困らない。言われたことをきちんとやり、上司に逆らわない。しかし自分から主張しない、そういったタイプ だ。

京都市立図書館だけではないと思うが、日本にはこういった職員が多すぎて不満だ。assertive な職員が少ない。こういった assertive のマニュアル本や、向こうで盛んな assertive training といった講習が日本の図書館員には必要なのかもしれない。まだ assertive という語にピンと来ない人は、上のリンクで assertive の例として挙げていた人物を思い浮かべてほしい。マルティン・ルーサー・キングとガンジーだ。両人とも passive (non-violent) な方法で因習と戦ったので assertive だ。私も非暴力で因習と戦っているので、assertive なタイプだ。

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