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2010年9月

相模原市立図書館PC問題パート2:ベンダー(MDIS)だけでなく市教委の職員も責任を取るべきだ

相模原市図書館PC問題の記事http://news.ap.teacup.com/reference/339.htmlの続きだ。館内に設置のPCのセキュリティー問題だけでなく、Web Opac を含めたホール・パッケージが腐っていたのがわかる。
 
以下はジャーナリスト・瀬下美和(せしもみわ)さんのツイッターのつぶやきからだ。時系列は下から上に読んでほしい。
 
<blockquote>
執拗だけど、橋本図書館のPC画面には8/11時点でウイルスソフトの期限切れ表示がでてた。講習会では子どもにどんな説明を職員はしたんだろうか?「大丈夫なので気にしないでください」と教えたんだろうか。。http://tinyurl.com/246rher
 
図書館にいったとき、この点も職員に質問したんだけど、「そのメールはあるのか」と聞かれ、保存していなかったので「いえ。。」と回答したら、「それはあなたの思い違いだろう。記録もないし、そんな声は他の市民からあがってきてもいない」とつっぱねられた。今にすると。。
 
同じメールが何度も何度も届く。もともとネット上から蔵書検索するとレスポンス時間が長く、内心「ダメなシステム」と思ってはいたんだけど、徐々に使い勝手は改善されていたので諦め半分。期待半分だったので、「これはダメだ」と面倒になって予約サービスは以降、利用していない。

相模原図書館のURLの問題。私は気がつかなかった。うーん、無念。相模原の図書館システムに欠陥があるのではないかと疑念を抱いたのはじつは3年以上前。当時、webからの自動予約サービスが稼動しはじめ喜んで使ってみたら、予約完了時に届くメールの挙動があまりに不自然だった。 </blockquote>

瀬下美和さんは librahack 誤認逮捕事件が起こる何年も前からWEB-OPACの問題に気づいていた。
行政が購入したコンピューターシステムに問題があるせいで、図書館利用が遠のいたのは由々しき事態だ。これこそ「教育の機会損失」以外のなにものでもない。
さらに悪いのは、市の職員の態度だ。(1)記録がない、(2)あなただけの意見では動かない、とは別のところでも聞いた話だ。そう、長尾浩厳重注意のきっかけになった問題を市教委の総務課に問い合わせるなかで、市教委の酒部係員が発した言葉だ。そのことばとは、「○○さんだけの意見ですから」「私はその場にいなかったので」である。

これはベンダーの能力不足だけでなく、それを吟味する市教委の怠慢と能力不足の責任でもあり、それに輪をかけた道徳心の欠如が相模原市の図書館の職員の態度から窺えるのである。

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国会図書館のレファレンスは法律と英語が苦手だと思われる

一番下にNDLの回答を引用した。国会図書館のこの担当調査員は、法律の調べ方を知らないはずだ。あるいは英語の読解力が不足しているかどちらか(どちらも)だ。なぜなら、英語のリンクの3つめ(PDFファイル)までたどり着きながら、それがカリフォルニア州法に載る予定の文だということをわかっていないからだ。カリフォルニア州法を調べる方法も知らなかったに違いない。

http://government.westlaw.com/ というサイトがある。カリフォルニア州の法律を調べることができるサイトだ。

そこの検索で、法律のコード番号を入れればよい。93120を入れればいいのだ。するとこのページが得られる(注意:セッションがタイムアウトしました、というメッセージが出る。各自検索画面へ戻って調べてください)。ここからページをめくって行けばいいのだ。
日本で一番優れているはずの国会図書館。こんな程度で大丈夫なのか?

質問 アメリカ カリフォルニア州の「合板製品からのホルムアルデヒド排出規制」を読みたい
英語、日本語、ドイツ語いずれかの言語で書かれたものを希望

回答 ご照会の情報のみでは、法令番号、制定年などが不明なため、正確な調査が困難です。

インターネット上のカルフォルニア州政府の情報を調査したところ、カリフォルニア州大気資源局(CARB: California Air Resources Board)の"Composite Wood Products ATCM"というページに下記の合板製品からのホルムアルデヒド排出規制が掲載されていました。

ATCM(Airborne Toxic Control Measure to Reduce Formaldehyde Emissions
from Composite Wood Products)

CARB: California Air Resources Board【http://www.arb.ca.gov/homepage.htm
Composite Wood Products ATCM 【http://www.arb.ca.gov/toxics/compwood/compwood.htm
Final Regulation Order 【http://www.arb.ca.gov/regact/2007/compwood07/fro-final.pdf
なお、資料1から3を調査しましたが、カリフォルニア州の合板製品からのホルムアルデヒド排出規制に関連する記述は見当たりませんでした。NDL-OPACの一般資料の検索および雑誌記事索引において、タイトルまたは論題名に「カリフォルニア 合板」または「カリフォルニア ホルムアルデヒド」と入力して検索しましたが、該当する資料は見当たりませんでした。
また、上記の法令名情報を元にATCMについて、NDL-OPACの一般資料の検索および雑誌記事索引、下記の当館契約データベース4から6を調査しましたが、関連する日本語、英語、ドイツ語の資料は見当たりませんでした。
未解決

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国会図書館のレファレンスのレベルは、ちょっとひどいカモ

国会図書館の参考調査係にはひどいレベルの人もいるようだ。今回紹介する事例ではがっかりさせられた。以下に質問と回答を引用するが、赤字の部分は自分の調査能力の欠如を庇う言い訳にすぎない。私はホルムアルデヒドという文字列を含むすべてのデンマーク法を指摘できたし、それの英訳も提示できた。

質問 デンマークの「ホルマリン法令」を読みたい
英語、日本語、ドイツ語いずれかの言語で書かれたものを希望

回答 ご照会の「デンマークの「ホルマリン法令」」という情報のみでは、法令の正式名称、制定年、分野といった周辺情報が全くないため、正確な調査が困難ですそのため、今回は、ホルマリンはホルムアルデヒドの水溶液なので、ホルムアルデヒド規制に関する法令について調査を行いました。

インターネット上のデンマーク政府の情報を調査したところ、デンマークにおける家具類のホルムアルデヒド規制の根拠となっているのは、下記の環境省令であることが分かりました。

デンマーク語名:"Bekendtgørelse om begrænsning af formaldehyd i spånplader,
krydsfinerplader og lignende plader, som anvendes i møbler, inventar og lignende"

英語名:"Ministry of the Environment Statutory Order no. 289 of 22 June 1983
on limits for formaldehyde in chip board, plywood and similar sheets used in furniture
and furnishings"

この省令のデンマーク語の条文は、デンマークの省令規則が公開されている下記のサイトで閲覧可能です。なお、英語の条文は見当たりませんでした

retsinformation.dk 【https://www.retsinformation.dk/
BEK nr 289 af 22/06/1983 - Gældende

なお、日本語文献である資料1から4を調査しましたが、「ホルマリン法令」に言及している箇所は見当たりませんでした。
また、上記のデンマーク環境省令について、省令名で、NDL-OPACの一般資料の検索、および雑誌記事索引、下記の当館契約データベース5から7を調査しましたが、関連する日本語、英語、ドイツ語の資料は見当たりませんでした。

(以下の引用を省略)

未解決


chamber method,formaldehyde, regulation, denmark でGoogle検索したら、このドキュメントがヒットした。

これを見ると、デンマークにおいてホルムアルデヒドについて触れている法で参照しなければならないのは以下の3法である。法律3が前2者を含んでいるので、法律3の英訳などが見つかればいいのだ。

法律1 Bygningsreglement for erhvervs- og etagebyggeri
(Building regulations for multi-storey buildings)
See clause: 11.3.2 Formaldehyd

法律2 Bygningsreglement for smĺhuse
(Building regulations for small houses)
See clause: 6.4.2 Formaldehyd
Available in Danish at: http://www.ebst.dk/

法律3 Bygningsreglement 2007
(Building Regulations 2007. Draft.)
Building Regulations applying to all buildings that are currently subject to building regulations for multi-storey buildings and small houses. The building rules are hereby combined into one regulation.
See clause: 6.3.2.2 Formaldehyde

しかし Bygningsreglement で調べると、なんと抄訳だが日本語に訳されていた!

NDL OPAC で該当法の一つ(法律2)が日本語に訳された本が見つかった。
請求記号 CD2-411-G1
タイトル デンマーク小住宅建築規則
責任表示 三本木健治訳


まさに灯台下暗し、だ。国会図書館の調査能力はこの程度なのか?たまたま担当者のレベルが低かったのだろうか。

公定訳ではないが、法律3 Bygningsreglement (the Danish Building Act) の全文の英訳を見つけた。そのうちアスベストの項のみを引用する。

6.3.2.2 Formaldehyde 6.3.2.2(1) Chipboard, wood fibreboard, plywood sheets and similar sheets containing glue that emits formaldehyde are only to be used if the emission of formaldehyde does not give rise to an unhealthy indoor climate. (6.3.2.2(1)) This provision only covers sheets containing formaldehyde-liberating glue and thus not sheets that are glued using, for example, phenol, resorcinol or isocyanate glues without the addition of urea formaldehyde. This functional requirement is satisfied if the CE marking shows that the building material is covered by class E1 in accordance with DS/EN 13986 Wood-based panels for use in construction – Characteristics, evaluation of conformity and marking.


なお、先ほど引用したドキュメント(Google検索でヒットした、チェコドメインの rtf ファイル)にも別の人による英訳が載っている。チェックしてみてもいいだろう。

法律3は1と2を含むので、これで十分だろう。なお、製品が CE Mark を取得する条件は先ほどのGoogle検索でヒットしたドキュメントのリンクを参照のこと。

E1の条件:Equilibrium concentration of formaldehyde in the air of a test chamber: ≤ 0.1 ml/mł (≤ 0.12 mg/mł).

参考に、法律1から3のデンマーク語の原文を紹介する。

法律1 のデンマーク語原文はこちらだ。0.15mg/m3 を超えないのが規則だ。

法律2 のホルムアルデヒドに触れた箇所のデンマーク語原文がこれだ。国会図書館の調査担当者は、原文の中のDS/EN 13986を手がかりに調べようともしなかったのだろうか?あまりにも手抜きだと思われる。

法律3 の2008年版の原文がこれだ。

デンマーク語では、英語の綴りの末尾の e が落ちて formaldehyd となる。これでデンマーク法のホルムアルデヒドに触れた全箇所を http://www.ebst.dk/ で検索できる。 

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香川県立図書館のレファレンスと対決!

香川県立図書館 へそのある魚についての資料が見たい。

回 答

次の資料を提供したが、心臓や内臓のことではないとのこと。

・おもしろいサカナの雑学事典(4875/S4/2)
  ※P267 「イナのへそ」は胃の幽門部で、筋肉が厚くなっているところで、へそではないとある。
    P130 また、焼津ではカツオの心臓を「かつおのヘソ」と呼んで食べているとのこと。

未解決



「へそ」のある魚という矛盾にまず気付かなければならない。platypus カモノハシは哺乳類でありながら卵生である。何事にも例外があるのだ。魚にも当然そういった例がないかを考える。サメがそうだ。

サメには卵生と胎生がある。れおポン電子画廊から引用する。

サメの生殖は三種類あります。 卵生 ・ 卵胎生 ・ 胎生 です。


Aussie fish fossil gives birth to history という記事もある。絶滅した種だが、へそのある魚の化石だ。

私の回答:サメにはへそのある種類があります。

よしもとおもしろ水族館

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埼玉県立久喜図書館とガチで勝負した(パート2)

埼玉県立久喜図書館 ペーター・ヘルトリング著『散文詩集「さすらい人」』(1988年)の書誌事項を知りたい。

回答 以下の雑誌記事やヘルトリングの図書資料に関する書誌事項はわかったが、質問の散文詩集についての出版は確認できなかった。
未解決


ドイツ語のウィキペディアの Peter Härtling のノードに、彼の作品として Der Wandererが記してある。

注目してほしいのは、Gedichte(詩)のところに Der Wanderer があるのではなく、Romane, Erzählungen, Autobiografisches (小説、物語と自伝)のところに載っていることである。覚え違いなのだろう。

こちらには書影もある。

Nacsis Webcat より引用。

Der Wanderer / Peter Härtling. -- (BA04996902)
Darmstadt : Luchterhand Literaturverlag, c1988
157 p ; 20 cm
内容: Der Wanderer / Peter Härtling ; Die Winterreise / Wilhelm Mü
ller
注記: Bibliography: p. 156-157
ISBN: 3630866743
著者標目: Härtling, Peter, 1933- ; Müller, Wilhelm, 1794-1827

WorldCat の書誌データはここ

ちなみに彼の略歴(日本語)。

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