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2010年6月

レファレンスサービスと投稿動画サイト

秋田県立図書館<a href="http://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000031641">「アメリカ同時多発テロ(9.11テロ)の視聴覚資料の所在について」</a>


回答は、CNNのウェブサイトの video のページから視聴できる、というものだった。今試してみたら、重くて開けなかった。たまたまかもしれない。

しかしこの県立図書館のレファレンスの内規には、Youtube などの動画サイトをお勧めするのは控える、というものがあるに違いない。Youtube なら違法アップロードの画像がたくさんみつかる。911の映像もたくさんある。

CNNの例のサイトにたどり着くのは、Youtube で瞬時に見つけるよりだいぶ苦労しただろう。


しかし、見つけてくれたのはありがたいが、Youtube の動画のほうがわかりやすい事例もたくさんあるだろう。テキスト情報では説明しにくい情報も、解説している動画がたくさんある。

プレステやDVDプレーヤーなどのレンズの裏の磨き方なんかも、テキスト情報だけで適切に説明するのはほとんど不可能だ。車のタイヤの交換方法もだ。しかしテキスト情報プラス動画だと実にわかりやすく説明できる。

もしかして、Youtube の個別の動画の違法性を鑑みず、Youtube を紹介するのを一律に禁止している図書館もあるのではないだろうか。Youtube には、個人が投稿した動画もたくさんある。そういったものも紹介できるようにすれば、レファレンスの価値はあがるだろう。

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カールスバード市の図書館は日本の大都市立図書館よりはるかに充実している。

アメリカの City of Carlsbad というドイツの都市みたいな市の図書館はすごく楽しそうだ。<blockquote>Wikipedia より引用:カールズバッド(Carlsbad)はアメリカ合衆国ニューメキシコ州エディ郡郡庁所在地。2000年の国勢調査では、都市の人口は27,463人。カールズバッドは、総人口が51,658人のカールズバッド=アルテシア指定小都市圏の中心である。</blockquote>

人口規模が2.7万人と、とても小さい都市なのに、この図書館の充実ぶりはすごい。以下にその一端を紹介する。

Teens の Hang Time というのがすごく楽しそう。ポップコーンやピザと映画、などいかにもアメリカ的だ。テレビゲームを大画面で、というのもすごい。

<blockquote>


Popcorn & Games

Munch some popcorn and play board games with friends.


TeenScape

Play video games on the big screen! Challenge friends in Xbox 360 games like Rock Band and Scene It?.


Animanga Hour

Calling all otaku and cosplayers! Share a passion for anime and manga with others and watch anime favs on the big screen.



Pizza and a MovieGrab a slice and enjoy favorite flicks with friends.
</blockquote>

http://www.carlsbadca.gov/services/departments/library/teens/Pages/hang-time.aspx


図書館カード番号を入力すれば、遠隔で図書館のデータベースにアクセスできる。オンラインデータベースや語学ソフト(Mango),スペイン語話者のためのデータベースなどすごく充実している。骨董品の相場のデータベースだったり、車の修理のためのデータベースだったり、日本の公共図書館に設置するとは考えにくいものまである。至れり尽くせりだ。 http://www.carlsbadca.gov/SERVICES/DEPARTMENTS/LIBRARY/RESEARCH/Pages/login.aspx


Literacy service といって、読み書きに不自由な人向けにサービスがある。ボランティアが担当するらしい。日本より切実な問題なのかもしれない。
http://www.carlsbadca.gov/SERVICES/DEPARTMENTS/LIBRARY/LITERACY/Pages/default.aspx


Homebound program といって、家を出れない人むけに出張サービスもあるらしい。やはりボランティアが担当する。

市内のすべての図書館でパソコンが無料で使える。Word, PowerPoint に Excel まで使え、WMPも使える。Popcap Games というゲームもできる(いろいろな単純なゲームができそうだ)。日本の公共図書館じゃどこでもゲームは禁止だ。USBメモリーやCDまで図書館で売っている。そもそも図書館でパソコンを使える公共図書館は日本にもあるが、たいていUSBメモリーすら使わせてもらえないと想像する。


"The Library subscribes to research databases containing trusted information not available on the Internet." とあるように、インターネットで利用できない医療データベースまで利用できる。

とどめは、電子書籍もダウンロードできることだ。http://www.carlsbadca.gov/services/departments/library/about-us/Pages/downloadable-audiobooks.aspx


ILL はどんなに近くても金を利用者から取るらしい。

英語圏ではブック・クラブというものが普及している。日本には、図書館友の会といった感じの会はよくあるようだ。しかし、特定の本をテーマにみなで集まって、議論しあう会は、圧倒的に少ないのではないだろうか。ちなみに京都市立図書館では、小さな子供対象の読み聞かせ会は多数ある。しかし大人向けのこういったブック・クラブのイベントはないと思う。

http://www.carlsbadca.gov/services/departments/library/about-us/Pages/book-clubs.aspx

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OPACへの入力を疎かにすることは、本を傷めるのと同じくらい罪深いのだ、の巻

京都市立図書館のOPACで、
Penny Hancock と著者名に入れるべき情報を Penny Hancoch と綴って入れているものも2件あった。
人名の大文字にすべきところを小文字に入れていた書誌情報もあったが、これは自動でどちらも拾うので、小さな問題だ。
そのほかにも綴りミスがあり、全部で5つほど見つけた。
「キーワード」を「小説」にしても、Cambridge UP の小説を拾わなかった。書誌情報に書いていないのだろうか。
OPACへの入力をおろそかにすることは、本を傷めることと同じくらい重大な問題だと思う。理由は一つ前の記事に書いた。

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OPACに書誌情報を間違って入力するのは教育の機会損失なのだ、の巻

OPACに書誌情報を間違って入力するのは教育の機会損失なのだ、の巻

OPAC に書誌情報を記入するのは図書館職員の大事な仕事だ。

一度記入しただけで満足せず、ダブルチェック・トリプルチェックをしてもらいたいものだ。OPACで蔵書から探したのに見つからず、その図書館系列では存在しないものと思っていた本があった。しかし後でわかったことだが、OPACへ情報入力する際の単純なミスだったのだ。

 

本を蔵書しているのに OPAC で検索されない、ということは、宝の持ち腐れということを意味する。そのことは、「教育の機会損失」の一部である。

 

「きちんとしたOPAC入力の仕事をしている図書館を利用する住民なら当然享受できる潜在的な教育機会を、OPAC入力にミスの多い図書館が奪っている」ことになるのだ。

 

いつものように、厳しいことを言うようだが、教育の最前線にいる図書館は、小さなミスとは思わず、書誌情報の入力には気合いを入れて行ってもらいたい。

 

2,3年前に左京図書館の高井主任に言ったけど、「ははは」と不可解な笑いをして去って行った。結局問題は修正されなかった。

 

 

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情報システム課は職務中のツイッターをブロックする設定にすべきだ

このサイト全部を読まないで一部だけ読んで「クレーマー」や「暴言」と決め付けていた Twitter のアカウントがあった。

しかし Twitter のメッセージ入力時間を見ると、この人は勤務中に打ち込んでいるのではないかとの疑念が生じた。

役所のシステム課は Twitter をブロックするフィルターはちゃんとかけているのだろうか。この際チェックしてほしい。普通、業務にツイッターは必要ないだろう。

仮にツイッターに有益な情報があったとする。でも職員が誘惑にかられて勤務時間中にツイッターをするというリスクのほうが大きいはずだ。

よって、システム課には有無を言わさずツイッターをブロックする設定にしてほしい。また Twitter を職務時間中にしていた職員を問題視すべきだ。

ちなみに、例の Twitter アカウントは、職務中にツイッターをしていたのがバレてはいけないと思ったのか、アカウントが停止されていた。

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香川県立・福井県立・鳥取県立編<あなたの都道府県立図書館のレファレンスは何型?その2

あなたの都道府県立図書館のレファレンスは何型?(パート1)からの続きだ。

まずは香川県立図書館の参考調査の申し込みフォームから。

香川県立図書館

「質問内容は、要点をまとめて簡潔にご記入ください。
 また、質問内容について
  ・ 何の資料に載っていたか、何によって知ったのか
  ・ 調査済みの資料およびその結果、など
 を教えていただければ、より適切な調査ができます。
 お申し込みの内容によっては、回答に時間を要する場合があります。」

やはり(1)や(2)を依頼者に指定させていない。しかし香川県立は「常に全力タイプ」なのかもしれない(埼玉と同じくA型)。レファ協に積極的にアップしていると自然にそうなるのかもしれない。常に全力で取り組んでも無駄にならず、レファ協にアップできるという安心感から、そうなっているのかもしれない。

話は逸れるが香川県立図書館調べ方マニュアル アクセスランキングというものを見つけた。こういった企画は楽しくついクリックしてしまうものだ。香川県立のレファレンス事例に関するランキングもある。

他にもGoogle やレファ協DBのカスタム検索で利用者の利便性を図っているようだ。

福井県立はメールで直接送ってもいいがフォームも 用意してある。こちらのプルダウンメニューに着目した。年代を指定できるようになっている。「資料をご紹介するための目安にします。」と書いてある。たと えば小学生に対してはわかりやすい表現や資料紹介に努めるという趣旨なのだろう。事例紹介の「区分」に「社会人」とある場合は常にA型で取り組んでいると 見ていいだろう。しかし「大学生」と「社会人」の回答レベルを同じにするのかは不明だ。その場合は単に統計目的なのかもしれない。「短大」と「社会人」に 回答レベルに差をつけたら差別だからだ。統計目的と回答レベルの調整のための両方を兼ねていそうなプルダウン指定だ。もし本格的に調べてほしい小中学生が いたら、目的のためには統計には偽ることになるが「社会人」と指定することになるだろう。「小学生だからすべてをそのレベルに扱う」のではなく大人扱いし てほしい子供には大人と同じように扱う意識も大切だろう。

C,Dは省略するが、(A)福井県立図書館で閲覧したい。(B)資料を見なくてもよい。回答を見たい。というものを指定させる項目がある。これにより、資 料を見なくてもよい人に所蔵状態を知らせる手間も省ける。埼玉県立のように、取り置きいたしましょうか、というオプションを提示するといったキメ細かで親 切な案内をするための指定なのかもしれない。

単に統計目的ならば福井県立がC型とは言えない。しかしそうでなく子供と大人とで回答レベルを変えるならばC型だ。この点は実験してみないとわからない。

回答期限は1週間以内か1か月以内かを選択させる。福井県立のレファ協の事例詳細にはその情報が書いていないので、実用的な区分けだ。ただ短時間で間に合わせたからといって、そちらのほうが長く時間をかけたものより劣っているとは限らない。ただ全体的には長い期間時間をかけたほうが質が高いだろう。

鳥取県立のはフォームが用意してある。福井県のようにキメ細かには詳細を依頼者に尋ねていない。具体的に質問内容を記述せよとは書いてあるが、「深く広く調べてほしいならその旨記せ」とは書いていない。常に全力型ならそう書く必要はないのだが、C型ならばそう断っておくべきだ。

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公務員の公務は公開対象だ

当会報の一部の記事だけ読まれて、「実名批判はおかしい」という言説が図書館関係者の側であるようだ。それに反論したい。


まず京都府立図書館の非正規職員の<きよこ>さんへの反論からだ。当会報が「悪口」「実名」を使っているとの論点だ。

まず、当会報の図書館の記述は「悪口」ではない。事実を詳細に記述したまでだ。事実ということを知らせるのに「実名」は不可欠だ。記事には5W1Hが必要だ。そのひとつの要素にすぎない。

次に、公務員はその公務の時間の仕事はすべてオープンでなければならない。だから名札をつけて仕事をしているのだ。それについて観察したことを口外しても、なんの問題もない。

公務員はみな情報公開法を読むべきだ。公務も公開の対象である。不開示としない情報として、こう書いてある:

人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報


UNESCO公共図書館宣言にも図書館の自由に関する宣言にも、その他の宣言や綱領にも書いてあるとおり、外国語しかしゃべれない人にも図書館サービスを 享受する権利がある。しかし現在、京都市という国際都市ですら、そういった認識に乏しいのが実情だ。左京区の区役所のイミグレーション担当の職員すら、館 員が英語で対応できないのは仕方がないという認識だ。左京図書館の横山勝も、長尾浩もまったく聞く耳を持たなかった。

それに対して練馬区の取り組みは、京都市とは雲泥の差だ。数年も前から、多文化社会への取り組みを明確に打ち出している。

左京図書館の長谷川さんや井上さんの名前を出したのは、日本語をしゃべれない人への権利をないがしろにしている実態があることを、科学的記述とまではいわ ないが事実を遍く知らせる意図があるからだ。先にも述べたように、何度も<市長><市立図書館の5館以上><京都市教育委員会総務課><同生涯学習課> <京都アスニー>に報告・事実確認の要請を求めたのに、さんざん無視されてきた。これがウェブで明らかにする背景なのだ。左京図書館の高井主任が OPAC の説明を嫌がったり、疑問を聞いても次回に答えられるようにするという心構えもなく、提案にぶすーっと面倒くさそうな態度全開だったり、尋ねても聞こえな いふりをするだったり、レファレンスを急に断ったり、など、ひとつの点だけではないのだ。我慢に我慢を重ねて、その結果なのだ。

実際に外国語話者などの社会的弱者がうっとおしがられるという扱いを受けているのに、それらの関係者たちは、典型的な公務員の態度で接する。

「私は関係ない」「私たちの部署は関係ない」「直接市立図書館に話してください」「上司に伝えます」「市立図書館に伝えておきます」という答えばかりだ。 だれも「結果がわかれば折り返し連絡したいと思います。ご連絡先を教えてくださいますか」という応対ができない。これは日本人の美学からすれば異常であ る。

市教委の総務課の酒井係員は、実に爽やかな青年だ。しかしその清潔な外観とは裏腹に、実際の対応は冷血そのものだ。

「長尾浩問題」に関して私から電話で2回、事実関係のチェックを要請された。CCTVに、長尾の問題行動が写っていないか確認してほしいという要請だ。し かし電話で返事もせずに放置した。3回目、今度は情報公開コーナーの部屋で対面した。そのときはじめて「これはあなたと市立図書館の問題なので直接話し 合ってください」と言った。なぜ1回目の電話のときに、そう言わなかったのだろうか。電話の態度が爽やかなので、彼ならなんとかしてもらえると期待してい たのが裏切られた。

公務は公衆に知られてもいいということは、公務を委託された者にもその原則があてはまる。だから非正規職員であろうとなかろうと、公務を行うものが公務として行う仕事はすべて観察の対象だ。実名であろうとなかろうと、公務をする者の負うべき義務である。

公務員は名札をつけている。名札をつけて市民や府民に対応している行動は、市民が他言してもよい。情報公開の原則に、「市民ひとりに公開していい情報は、いかなる人に公開してもよい」というものがある。まさにこれである。

第2に、「実名」を挙げざるを得ない状況を、「京都市立図書館」のカテゴリーの記事を読んでいない人にはわからないようだ。

まず「市長への手紙」で訴えた。2回も無視されたほか、運営からは返事もこないことが常であった。左京図書館の館長から総務課への報告によれば、なにも起こらなかったことになっていた。

何度も京都市立中央図書館に電話で訴えた。みな係長に話を回すのみで、みな「私は関係ない」という反応だった。市立の別の複数の図書館にも何度も訴えた。しかしみな、公務員あるいは準公務員の常で、市立中央か上司に伝えるのみ。なんの改善も反省もなかった。

この会報で、具体的な記述とともに正当な批判を繰り広げるのは、不本意だが最後に近い手段なのだ。

三日目のネコ (きよこ館)


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すばらしい図書館員は視野の広いミッドフィールダーだ!

サッカーのミッドフィールダーに求められるのは、中田英寿選手や遠藤保仁選手のように視野が広く、ピッチを観察できる選手である。ボールばかり見ているのは、うまくない選手である。

これは打撃系の球技にも当てはまる。私は打撃系球技をしていたが、解説本を鵜呑みにして、球のインパクトの瞬間も目で見ようとして不自然なポジションで 打っていた。野球のバッティングでもそうだが、ボールに当てる瞬間は目で見ていない。人間の脳は優秀だから、インパクトの少し前で大砲の弾道計算をするよ うにボールの軌跡も瞬時に計算する。

このように球技には、広い視野をもつ選手が有利な競技が多い。


図書館職員にも似たような視野の広さが求められる。まさに遠藤選手のような図書館職員が、京都の左京図書館にはいる。糸井さんという女性の職員だ。ほかの職員との対比で説明するとわかりやすいだろう。

現在左京図書館には井上という職員がいる。色黒なのに雪女のような職員だ。まず彼女は、貸出の利用者の顔を見ない。本ばかり見ている。もちろん笑顔もない。

利用者の顔を見ない、ということは、利用者が何をしようとしているか、を瞬時に判断できないことを意味する。実際に井上さんはそういう職員だ。

利用者の顔を見ない、ということは、利用者の顔を覚えにくい、ということにつながる。利用者の顔を覚えない、ということは、利用者に応じてカスタマイズされたサービスを提供できない、ということだ。

何年間も、月に何回も予約取り置きをお願いしている利用者に、毎回印鑑を押すように同じ決まり文句を言う職員がいる。「録音資料が付属していますのでカウンターにお返しください」「相互貸借資料なのでこちらのカウンターにお返しください」

このタイプの職員は、左京図書館の高井主任、臨時職員の安岡さん、以前左京図書館に勤めていた増野さん(現在右京中央図書館)が該当する。これらの職員は、明らかに利用者の顔を覚えているのに、だ。

そういった職員は「平等なサービスの提供」の意味を拡大解釈しているように思う。あるいは、指示されたことを杓子定規に実行しようとして、結果的に利用者 に不快感を与えることになっている。綺麗なテーブルクロスが目の前にあるのに「テーブルクロスはもう洗ったのか」と尋ねるようなものである。井上さんがそ のような職員に該当するわけではない。井上さんは別の点で思慮に欠ける職員である。

日本語を話せない華人が予約取り置き本を借りようとしたことがあった。井上さんはいつもの冷たい対応で、中国語と身振りで尋ねられても日本語で押し通す。 英語を交えても、面倒そうに対応する。京都市立図書館では、AV資料は一度に2点まで借りることができる。その利用者は1点既に借りていた。だからもう1 点だけ借りられるのだ。しかしその日予約取り置き資料には、AV資料が2点届いていた。そのような場合、ほかの職員なら「どちらを借りられますか」と尋ね るものだ。しかし井上さんはその質問をしないまま任意の資料を貸し出し処理してしまった。その日はたまたまどちらの資料でもいい気分だったのでよかった が、そうでなかったらいたく気分を害されたことだろう。

井上さんは、日本語以外の言語で話しかけられて、「面倒だな、こいつ」と言わんばかりの表情で終始対応したとのことだ。

なるべく利用者の顔を見るようにしている糸井さんのような職員は、利用者の気持ちや行動を汲み取ろうとしているから、利用者の考えていることを察知する能力に長けている。これは長年左京図書館に通っているのでよくわかる。

予約取り置き本が多数左京図書館に届いていたことがあった。その日は糸井さんが貸出席に座っていた。私は常に6冊以上は本を借りているので、一度に借りら れる点数は多くない。さあどれにしようかと迷っていると、トランプのポーカーで上がり!を宣言するように、取り置き期限の古い順に並べて提示してくれた。 そうするようにお願いしたわけではない。自主的に思い遣りの心から、そうしてくれたのだ。

思いやりの極致をそこに見た。利用者は、なるべく<到着の早い本>を借りるのを優先したい。そうしなければ、期限切れで借りられない可能性が高くなるからだ。同時に、そうなれば図書館に余計な手間をかけてしまうことになる。しかし<今すぐ読みたい本>というのもある。さらに<鞄のスペースと相談して、その日に借りる冊数を判断する>という要素も考慮する。土砂降りの雨の日なら、大型本は借りたくない。濡れるリスクを恐れるためだ。鞄をもって激しい行動をすることが予想される日には、CDやDVDを借りたくない。ケースにひびが入ることを恐れるためだ。また<最大貸出点数の10点まで、あと何点>ということも考慮する。利用者は、これらの多くの要素を素早く計算するのだ。後ろにほかの客が並んでいると、早く判断しなきゃ、と焦ることもある。

糸井さんはそういった利用者の判断を助けるために、左京到着順の古いほうから順に並べてくれた。いつもの気持ちのよい爽やかな笑顔とともに、だ。

他の職員にも真似をしてもらいたいとは思わない。糸井さんに、別のときにもそうしてほしいとも思わない。こういった行動がとっさにでるのは、彼女の職業意識が反映しているのだ。

常に利用者のことを優先する糸井さんだから、とっさにそういった行動ができるのだ。高い職業意識を持っているから、利用者の顔を見て応対するのだ。利用者の顔を見るから、利用者の考えていることがすぐにキャッチできる。

利用者の顔も見ようとしない職員は、明らかに利用者がしようとしていることを瞬時に把握できない。丸尾さんもその一人である。華人が貸出の際身振り手振り で説明しているのに、たぶんわざとだが正反対の意味でキャッチした。その利用者は<こちらの資料を本日借りたく>、<こちらの資料はもうしばらく取り置き していてください>と言わんとしていた。他の職員にはジェスチャーを使えば通じるのだが、丸尾さんだけ正反対の意味に取った。

丸尾さんは「ボールばかり見て肝心のゲームを見ていない選手」で、糸井さんは「視野が広くゲームの流れを瞬時に把握できる視野を持った選手」ということが、よくわかったと思う。

糸井さんはまさに図書館界のファンタジスタだ。糸井さんに関して、まだまだ書けていないことがある。別の機会に改めて書こうと思う。実にすばらしい選手だ!


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カール・シェンクの履歴について

ハーバード大学の科学史のレファレンス司書(といっても Ph.D)から返事のメールが来た。

Sorry to be so long.  I have searched several likely places and have found nothing on Schenk.  I expect to be able to look in some other possible locations tomorrow, and will let you know the results.

Best,

Fred Burchsted
Widener Reference
Harvard University



I regret that the possible sources I mentioned on my previous email did not work. He does not appear in general German or in mineralogical biographical sources. I have a German biographical dictionary of engineering on its way, but that will take a few more days.

I will let you know if something turns up, but as of now he seems to be quite obscure.

Best,

Fred

Fred Burchsted
Reference
Widener Library
Harvard University




一方コンスタンツ大学からは、「スイスの政治家のカール・シェンクではない」と断っておいたのにその政治家のことを言ってきた。ハーバード大と同じ文面で送ったのに、である。

Dear ( ),

we have searched in the "Deutsche biographische Enzyklopaedie" and "Kuerschners Gelehrtenkalender", but there is only one person named Karl Schenk, who studies medicine and a person, who studies religon.

Perhaps the second person named Karl Schenk is the right one.
We found in the Internet encyclopaedia Wikipedia Karl SChenk, who is leader of the department of foreign affairs of Switzerland. He is interested in technology.

http://de.wikipedia.org/wiki/Eidgen%C3%B6ssisches_Departement_f%C3%BCr_ausw%C3%A4rtige_Angelegenheiten

Biographical information under
http://de.wikipedia.org/wiki/Karl_Schenk
or
http://www.fdp-signau.ch/dokumente/Carl-Schenk-Schrift.pdf

I hope he is the right person.

Yours Sincerely
Kerstin Keiper


日本で技術大臣にもなった人なのに、その人の来歴など一切日本に残っていないものなのだろうか。大学すら出ていない可能性もないだろうか。大学に出ていたら、ドイツの大学に問い合わせたらわかりそうなものなのだが。コンスタンツの後悔儀。

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京都府庁にすばらしい配慮の職員がいる!

6月8日に京都府庁を訪れた。まず府の施設に関する公開冊子を閲覧し、その後必要なら情報公開請求を行う目的だ。府庁第1号館1階府民総合案内・相談セン ターへまず出向いた。私は府庁に情報公開関係の窓口が2箇所あって、新館1号が情報公開請求ができる場所・旧本館が冊子を閲覧できる場所という情報を知ら なかった。笑顔が素敵でとてもさわやかな小笹(おざさ)さんがそのことを案内してくれた。


まず旧本館の府民総合案内センターを訪れ、必要書類をブラウジングした。府庁の資料室では、市役所とは違ってコピーは職員にお任せしなければならなかった。何枚かお願いしたが、1枚は端の情報が切れていた。

ここのセンター長、中澤弘さんが特筆すべきだ。名簿を閲覧していて、府庁部局で特に「係長」という役職が少ないのに気づいた。これはなぜかを聞いたら理由をわかりやすく解説してくれた。「主査」と「主任」の違いについてもやさしく解説してくれた。

ここまでは普通だが、その後がすばらしかった。私はその説明で満足したのだが、私が再び資料に目を通していると、京都府庁のホームーページを閲覧できる端末で何かを調べ始めた。ご自分の仕事のためかと思っていたら、私への更なる説明のために、調べてくれていたのだった。

府庁のウェブページの給与規定の箇所から、役職と級の表を探していたのだった。

お客に対して役に立とうとするその心遣いがうれしかった。最近の図書館関係の雑誌に、公務員への苦情がさまざまな業種のなかで一番多いといったことが書いてあったと思う。公務員がこういった心がけのできる人ばかりなら、苦情の類は一切発生しないだろう。

悪質なのは、市民や府民からの真摯な要望や意見を、「クレーマー」や「暴言」という言葉でひとくくりにして自らの行いを正当化する言説がブログやソーシャルウェブサイトで見られることである。このことは別の記事で明らかにしたい。

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図書館職員が証言する業界の「サービスの向上を是としない雰囲気」

マーマレードを紅茶に浸してマドレーヌに舌鼓を打っていた。すると脳裏から過去に食べたベーグルの数々が、ふつふつと記憶の断片が蘇ってきた。

à la recherche du pain perdu という名の図書館員ブログから引用する。

わたし自身があんまり気にする方ではないため、客となってサービスを受ける側に立ったときに、不快を感じたり、嫌だなと思うこと はほとんどない。めったに怒らないし、つまり鈍い方なのであるが、それでも、日々の業務を行っている上で、ここはもっとこうした方が・・・と思うこともあ り、改善を提案しても、受け入れられないことはよくある。そんなサービスの向上を是としない雰囲気というか考えが根強くあるのがこの業界。確かに匙加減が難しいところではあるのだが。質疑応答で同じようなことを言った人がいて、どこでも同じなのだな、と思った。

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「利用者」に代わる図書館ユーザーの呼び名

英語圏では図書館利用者のことをパトロン(patron)と呼ぶ。

Etymonline によると patron の定義はこうなっている。

"a lord-master, a protector," c.1300, from O.Fr. patrun (12c.), 

from M.L. patronus "patron saint, bestower of a benefice, lord,

master, model, pattern," from L. patronus "defender, protector,

advocate," from pater (gen. patris) "father." Meaning "one who

advances the cause" (of an artist, institution, etc.), usually

by the person's wealth and power, is attested from late 14c.;

"commonly a wretch who supports with insolence, and is paid

with flattery" [Johnson].

Commercial sense of "regular customer" first recorded c.1600.

Patron saint (1717) was originally simply patron (late 14c.).

このうちサミュエル・ジョンソンの引用は、とりあえず無視してくれていい。サミュエルジョンソンとは辞書編纂者だが、ここでは「後援者」を辛らつに皮肉って定義している。「金を出すときは傲慢で、お礼にお世辞で返される惨めなやつ」という定義だ。

彼以外の記述を見てほしい。patron は語源から見ても「守護する人」、の意味だ。地位的にも上のニュアンスがある。

Etymonline の最後から2番目の行が示すように、この単語にはその語源のような高貴な意味は薄れた。しかし語源は語源なので、リスペクトするニュアンスは保たれている。

英語圏では図書館利用者のことをこのように敬意を込めて呼ぶのだ。

さて、「DORA-LOG2 どこにでもいるただの図書館司書の戯言」というブログの記事を読んでいただきたい。ここに引用する。

私は、ここで何かを書く時、図書館運営に関与する人が多く読んでいるのだろう、ということを前提にしているので、文章の内容に応じて意図的に「利用者」「貸出し」という言葉を使うことがあります。ただ、個人的には「利用者」という呼び方は大嫌いなので、図書館関係者が内部的に使う場合を除いては、意識して使わないようにしています。それは、図書館で配布する印刷物についても同様で、条例などにより様式が定められている場合を除いて、できるだけ言葉を選ぶようにしています。
しかし、傍から見ていると、場面による使い分けが殆ど出来ていないのです。実に「あちゃー」な事態なのです。例えば実際に何処かの図書館で聞いたものですが、館内放送で「利用者の皆様へ~」という言葉は如何なものでしょう。こういう場合、「ご来館の皆様へ~」とか、もっと適切なフレーズがあると思います。
このような言葉の使い分けが自然に出てこない理由は、恐らくは、普段の仕事の中で場面に応じたやり方を考える訓練が出来ていないところに起因する部分が大きいものと考えます。


この方のブログを読んで、人への配慮に関して学ぶところがいくつもあった。この意見もそのひとつだ。昔新聞かなにかで似た意見を読んだことがあった。JR かバスのアナウンスで「○○止め」という表現は、お客様視点ではない。日本語のお客様を大事にする文化が失われてきているという主張だった。

私自身は「利用者」という言葉には何の抵抗もない。しかしお客様のことを大事に考える、職業意識の高い DORA さんだから、こういった思いやりができるのだろう。私はDORAさんは、左京図書館の糸井さんのような、常に利用者の目を見て笑顔で応対し、利用者のこと を第一に考える図書館職員なのだろうと思う。図書館を退職した、とも書いていたが、図書館にとっては損失だろう。

さて、DORAさんの提案を受けて、「利用者」に変わる新たな言葉を作るとすると、どんなものがふさわしいだろうか。

日々知識の地平線を広げ将来の構想に備える私としては、「探求者」「冒険者」と呼ばれたい。"patron" に意味が近い日本語にすると堅くなる。だか ら「保護者」「守護者」は選ばれる可能性は0だろう。サッカー界みたいに「サポーター」では軽すぎる。しかし「冒険者」では「利用者」の意味から遊離しす ぎている。

いい言葉があれば紹介してほしい。

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小泉功著『宗教音楽におけるラテン語の読み方』の書評の続き

先日書評で絶賛した小泉功著『宗教音楽におけるラテン語の読み方』の続きだ。ぜひ紹介したい記述を見つけたのでお裾分けだ。この本はカワイ楽譜が昭和34年に発行した本だ。古い本ならではのうれしい記述だ。

言語学、特に音声学者を学習したものなら ダニエル・ジョーンズは知っていると思う。Daniel Jones は映画『マイ・フェア・レディ』のヒギンズ教授のモデルとなった音声学者だ。

ダニエル・ジョーンズは「音素」を初めて使った学者であり、cardinal vowels の表を考案した人物である。そしてなんといっても「Oh, professor Higgins!」
私がサウンドオブミュージックに次いで好きなミュージカルの主人公だ。

なんと、小泉功氏はあることをジョーンズ博士に尋ねたという。なんだか映画の人物に話しかけたと言っているみたいで、面白かった。

歌唱のラテン語の基礎知識を知らない人にちょっと解説しておこう。ラテン語は現在では死語だ。したがって西ヨーロッパの人は、ラテン語を自分の国の言語の 訛りで発音している。ちょうど日本人が中国人の姓を日本読み(蒋介石を「しょうかいせき」と発音するように)するように、だ。

qui をフランス人は ki-, ドイツ人は kvi-, イタリア人は kwi- と発音する。なおここではIPA の記号が使えないのでハイフンで長音記号を代用している。

しかし一応ローマ・カトリック教会お墨付きの発音法というものがある。それはイタリア語式発音とだいたい同じだ。いや、ほとんど同じといっていいかもしれない。

それとはさらに別に、古典ラテン式がある。学者が当時の発音を忠実に再構築してできた発音の体系だ。しかし2千年も前の言語なので、細部の発音については異論がある。

こういった前知識を持って次の箇所を読んでいただきたい。

本来 Rolled r をもたない英語において、歌の場合に限ってそれを用いる理由を、筆者が Daniel Jones 教授に尋ねたところ、イギリス人は200年以上にわたって声楽をイタリヤ人から学んだために、歌の場合に限ってイタリヤ式 r がイギリスに輸入されたというのである。しかし、それは独唱者に限られ(合唱でブルブル震わせる r を用いることはイギリスでは下品とされている)、しかも、アクセントのある位置とかイントネイションの高揚部に限って用いることが望ましいということ であった。


この記述は日本の合唱関係者にとっても知らなかった人が多いのではないだろうか。トリビアの泉だったら、へぇーを連発していたところだ。

語句を解説しておこう。イタリヤ式 r とは、英語の語頭の r を震わせた音、と思っていいだろう。日本語のラ行は舌が上口蓋に一回タッチするのでこれとは違う。

合唱関係者にも、私の書評を読んで小泉功さんのこの本を読みたくなった人もいるのではなかろうか。

この他にもたくさん学べる記述があった。もうひとつだけ紹介したい。

なんといにしえのローマの文法家たちは、dark l と clear l とを区別していた!
詳細は Google などで調べてほしい。

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すばらしい公務員がいる!

このサイトのメインはレファレンス批評だ。しかし公務員を批判する記事が多いのは事実だ。

たしかにそれは事実かもしれない。しかし批判ばかりしているわけではない。情報公開コーナーの堀さんの有能さ、市民にとってのありがたさはきちんと褒めた。岩倉図書館の仲田館長もついても賞賛している。

どこの世界にもいい人間と悪い人間がいる。確かにいい人間はもちろん公務員にもいる。しかしいい行動をするための誘因 incentives が少ないのも事実だろうと考える。

また社会学的な力も働く。組織の慣性 inertia であったり、組織の同型化 isomorphism などだ。

そんな力をものともせず、自分の職業意識を持ち立派に仕事をしている公務員も多いだろう。

府庁の総合相談窓口の、姓に「笹」のつく職員(小笹だったか?)も、すばらしい職員だった。また旧館の府民総合案内センターの課長(センター長)の中澤弘さんもすばらしい職員だった。

このことは別の日に改めて記事にしたい。

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地方自治体の出資団体もチェックしようよ、議員さん。

札幌市生涯学習振興財団(ちえりあ)は00年度の職員採用試験で、合格した17人中16人に市幹部や市議のコネ採用であったと朝日新聞から報道があった。朝日新聞はよくやった!

同様のことが京都市の出資団体でも行われてこなかったか、京都市の市会議員はチェックすべきだ。

コネ採用を放置容認することは、コネでなく実力で入社した人にとって失礼だし、実力組もそのような色眼鏡で見られかねない。

日本の最後の暗部を明るみにだすことによってしか、日本の再生はありえない。地方分権を実現するなら、その前にやるべきことはたくさんある。出資団体の情 報開示を「努力すべき」ではなく義務化したり、コネ採用を根絶したりするのを喫緊の目標とする。それには政治家の努力が不可欠である。

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『宗教音楽におけるラテン語の読み方』はラテン語合唱の人は必読書ね

ラテン語の発音を解説した、古い本を借りた。宗教音楽におけるラテン語の読み方 (1959年) [古書]だ。お奨めだ。

合唱のラテン語といえば三ヶ尻さんの本がすごく使いやすくて(単語の逐語訳がついていて学びやすい)、解説も明快でお世話になった。

今回は「どうせ古い本(昭和30年代)だから難しい表現とか使ってるのだろうな」と思っていたのだが、嬉しい驚きがあった。

アカデミズムの人でなく実際に合唱を教える立場だからなのか、表現がすごく易しい。しかしちゃんと言語学で語っているのである。

巷のラテン語解説書は、入門書であっても難解なものが多い。講談社新書のラテン語入門も、たいていの人は途中で投げ出すだろう。

しかし、この本は発音の解説だけなのだが、とってもわかりやすい。お勧めだ。

新しいことも学んだ。ラテン語でなぜ k を発音するために Q K C の三つの文字を使い分けるのか、説明できるだろうか。

私は知らなかった。うろこが目から落ちた。当初は使い分けていた。直後に来る発音がi や e の狭い発音には C, u や o には Q、その中間の a には K というふうに。しかしどれも似たようなので、結局は C に収斂したというわけだ。

もうひとつ目からうろこが落ちたことがあった。小泉さんはこう書いている。英語の歌唱では、"seat" の "ea" の発音を緩和する。あっかんべ、の「イーだ」と発音するとき、口が横に引っ張られる。これは汚く聞こえる。だから "sit" の "i"を伸ばした音で発音するのだ。(本当は IPA で説明したいのだが、このブログでは多分無理だろう)

確かにそうだ。ラップとか以外、うまい人はそう発音しているようだ。

歌唱に限らず、きれいな発話をする人は、こういった緩和をしていると思う。アーティキュレーションのはっきりした人ですぐに思い浮かぶのは、サッカー解説の松木安太郎さん。サービス産業の人のなかにもこういった人がいる。でも決して心地のいい発音とは思えない。特に「イ」が目立って横に引っ張りすぎだ。

ほかにも濁音を強く発音する人もきれいに聞こえない。小泉さんはすばらしい指摘をしている。"Miserere nobis" の "miserere" の発音だ。問題は、この赤の s が濁るか濁らないか、というものだ。

小泉さんは言う。この s を意識的に濁らせて発音しては汚く聞こえる。この s は母音に挟まれて同化 assimilation で結果的に濁るのであるから、濁らないで発音するようにして結果的に濁ってしまった、という感覚で発音するのがいい、というすばらしい解説をした。これは すばらしい。私は実際に真似てみた。確かにきれいに聞こえるぞ。

この知識はラテン語だけでなく、日本語の発声にも役立ちそうだ。

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京都アスニーの職員の士気が下がる理由を考えてみた

山田恒夫氏の講演<第2回GSICセミナー「世界のeラーニングの最新動向と将来像」>のビデオを見ていたら、京都市教育委員会と京都アスニーの職員の関係を思い出した。ビデオのテーマ2の 6:48 あたりから。

この記事では、大学の教育支援センターに関する山田氏のコメントとのアナロジーで、京都教育委員会と京都アスニーの職員人事について語る。

彼によれば、アメリカの大学では、教育支援センターやFD支援センターが充実しているという。そこのセンター長やCIOは、スタッフの中から成るというキャリアパスの流れがある。しかし日本ではそうではない。だからスタッフのやる気がでない、という。

京都市立図書館について言えば、現場をよく知るスタッフがいくら頑張っても、館長として図書館とぜんぜん関係のない部署から、市教委の職員から派遣されてくる。だからアスニーのスタッフのやる気がなくなるわけだ。

これが間接的に、図書館サービスの低下に影響していないだろうか?

市全体の方針は、市から市の出資団体への市職員の派遣を減らしていくというものだ。しかしアスニーに関しては近年その流れが淀んでいる。結局市側はポストを確保し続けたいのではないのか。

アスニー自体も職員の約三分の一が、市の派遣職員だそうだ。管理職だとずーっと割合が高くなるだろう。だからアスニーから公式にクレームがつくことはないだろう。

アスニーの職員の市職員でない職員のなかにも、市職員のコネで入社した者もいるのではないだろうか。これは札幌の似た名前の財団法人とのアナロジーから想像するのだ。

実力で入った職員がもしこれを読んでいたら、気分を害しそうだが、これが私の正直な気持ちだ。

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坂井宏行シェフの名は永遠に残る! (Sakai Cle)

Sakai Cle という授業管理システムがある。今のところ日本では法政や慶応など限られた大学だけの導入だそうだが、近いうちに全国の大学に広まるものと思う。

Sakai は何の略なんだろうと思って調べていたら、開発者はフジテレビの番組『料理の鉄人』のフレンチのサカイから名づけたんだそうだ。

CHEF とかいうシステムの拡張版だから、CHEF の頂上格である坂井シェフにちなんで名づけたとか。ちなみに "Iron Chef" はアメリカやオーストラリアなどでカルト的人気を得て、アメリカでは "Iron Chef America" という番組までリメイクされた。後者はフジテレビの関係者が製作に関わっている。

坂井シェフは歴史に名を残しそうだね。

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岐阜県立図書館のレファレンス(レクイエムの楽譜)

岐阜県立図書館:モーツアルトによる楽曲で「レクイエム(K626)」の楽譜を探している。

回答:
    1 楽譜の一部であれば、『最新名曲解説全集22 声楽曲2』(書庫:760.8/オ)にあり。
2 インターネットで蔵書検索ができる「愛知県芸術文化センターアートライブラリー」で所蔵を確認(一部資料を除いて相互貸借可能)。



私はよろこんで愛知芸術文化センターのOPACで調べてみた。

「モーツァルト」「楽譜」の検索語で「録音」のラジオボタンをオフにして検索したがヒットしない。

「レクイエム」「スコア」も0件。
「レクイエム」「楽譜」も0件。
「K626」も0件。(「録音」のラジオボタンをオフにした検索)

レファ協にアップする以上、<なんという資料が愛知芸術文化センターの OPAC でヒットしたのか>を記述する必要がある。

だから喝だ!(第1の喝

<注記>今芸術文化センターの詳細検索(録音、録画のラジオボタンをオフに)をしてみたら次の資料がヒットした。


            
   

書名(タイトル)         レクイエム
    副書名         フランツ・クサーヴァ・ジュースマイアーによって完成された,伝統となった形によるレクイエム
    著者等         モーツァルト[作曲]
    出版地(出版事項)         東京
    出版者         音楽之友社
    出版年         1991
    ページ数(形態)         ミニチュアスコア 1冊(163p)
    大きさ         19cm
    叢書名(シリーズ)         Barenreiter miniature scores
    注記         OGT752


さきほどはヒットしなかったが、なぜだろう。たぶん岐阜県立はこの本を紹介したのだろう。喝は取り消しだ。

<注記2>なぜ先ほどヒットせず今回ヒットしたのか、理由がわかった。さきほどは「図書・雑誌・録画 資料を検索する」から検索したのだ。今回は「楽譜・録音・録画 資料を検索する」から検索した。するとヒットした。お騒がせしてすまない。

この他にも喝を入れたいことがある。モーツァルトのレクイエムK626 の楽譜を探しているという依頼だ。しかしレファ協の詳細画面には、

(1)有料でもよいのか、(2)無料で読める資料を探しているのか

が定かではない。これを回答詳細画面に表示していないので第2の喝だ

もし(1)なら、Google 検索でいとも簡単に見つかる。ヒットの上のほうに、Amazon.com のページがある。これで解決だ。他にも上位に通信販売のサイトがヒットする。

しかし無料でとなると話は別だ。岐阜県立ははたして(2)の資料を提供できたのだろうか。「解決」となっているがもっと詳細を知りたいところだ。

アメリカ合衆国でなら、無料で資料を借りられる。これはほんの一例にすぎないが、もしウィスコンシン州に住んでいるのなら、この資料が借りられる。ミルウォーキー郡で 2冊あるが、check shelves の表示がでていれば借りられる(可能性がある)ということだ。

第3の喝は、フルスコアなのか、特定の楽器のスコアなのか、ということだ。楽譜について聞かれることは多いだろう。この情報もレファ協にアップしてほしい。

検索の際にも "full score" "vocal score" "piano score" などを必要に応じて使うとよい。

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これからはハティトラストもチェックするようにしよう

Google 検索と Google Books だけでもかなり役に立つが、Hathi Trust もこれからチェックするようにしたい。

しかし Hathi Trust は Google Books に比べると、図書館側が連携して作っただけあって、より著作権保護に偏っているためか、中身を見るのに制限が多いようだ。『近代文章の黎明 : 二葉亭「浮雲」の場合 / 尾崎知光著』という本を検索してみた。Google検索では3件のみだった。Stanford uni. の検索ではその本を所蔵する図書館の情報があった。これはこれで便利だが WorldCat にもちゃんと出るのでこの件にかんしてはなくても問題ない。

問題は本の中身だ。もちろん Google Books に出ればそちらのほうがうれしい。Hathi Trust で Search Only と出ていたら、たとえ全部は見れなくても、中身の検索はできる。「女」を検索すると何ページに何件、何ページに何件という情報だけ知ることができる。

著作保護期限が切れた本は、もちろん全部読むことができる。しかしページを一枚ずつめくるように、クリックしなければならない。その点では Google Books のほうが使いやすいことも確かだ。

現状では Google Books でヒットしなかった本を検索するのに使いたいサイトだ。近い将来的には有力なサイトになるのだろうか。


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教えてNIIさん!(兄さん、と読む)

Nacsis-Webcat で「計量国語学」でヒットするのに「計量国語」では0件だ。

ヘルプを読んでみた。なるほど、前方一致検索には末尾にアステリスクをつけるのか。

そこで「計量国語*」として検索した。5件だった。
一方「計量国語学」では2件だ。この2件はすべて上の5件に含まれる。

(1)「計量国語」0件
(2)「計量国語*」5件
(3)「計量国語学」2件


(2)と(3)でヒットした書誌情報を比べてみたが、区別がわからなかった。なぜ結果が違うのだろうか?


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